電線を繋ぐ碍子の棒状連結体(碍子連)が前後に開いており、碍子連の先端どうしを結ぶ電線(ジャンパー線)の膨らみの作る弧が、睫毛の長い女性の大きな目や装身具を連想させ」る。女性型鉄塔は見る角度によって多様に表情を変化させます。
「電線を繋いでる碍子が前と後ろの両方に付いてる。下にぶらさがってるんじゃなくて、碍子が電線の向きに
引っ張られてる。ああいうのが女鉄塔だ。」
.鉄塔の4本の脚ーというよりは、脚を支える基礎コンクリートの角柱によって囲まれた正方形の領域
碍子連がV吊り(I吊りもある、大きな鉄塔ほど料理長型や男性型V吊りが多くなる
鋼管の垢抜けしない形状は、鉄塔に具わるべき緊張感を奪い、鋭敏な構造美の成立を阻むのです。鉄塔の部材は須く等辺山型鋼でなければ」ならない
2つの王冠を刻みのある側で重ね、その上から調理用のアルミニウム箔でくるんで、
(結界内部から鉄塔を見上げ、筋違(すじかい)の2方向に張り渡された対角材の交点鉄塔の頂点とが、正確に重なる位置(結界の中心)に埋める。 「下からだと、X印がいっぱい見えるんだ。それが全部合わさる所が、鉄塔の真中ってこと」
「男性型鉄塔に於ても、真横から見た場合には、柱材間に腕金と碍子連が完全に没してしまい、その特異な状態が蛹(さなぎ)のように不気味なので、わたしは好んでいました。電車から鉄塔を見物していた頃は、男性型鉄塔が完全に横向きになる地点(後年わたしはその地点を『蛹点』と呼び習わしました)に、わたしはいつも注目していました。その重要な蛹点の景観を対向電車が妨害した際には、わたしは前述のとおり幼児の怒りを込み上げさせていました。女性型鉄塔の蛹点では、同じ段の碍子連やジャンパー線が、手前と奥とでぴったり重なるのが心地好く、電車が駅で止まったとき、窓から鉄塔が見え、しかもそこが女性型鉄塔の蛹点だったりすると、わたしはもう嬉しくて、電車が停まっているあいだ、瞬きもせず鉄塔を凝視していました。そして電車が発進し、蛹点がずれて、真横を向いていた鉄塔が徐々に正面(背面)の姿に変わってくるのを見守るのでした。」
電線を繋ぐところが12本、武蔵野線は2回線で手は6本、6回線だと18本
「鉄塔は全部が電線3本の組で出来てて、だからいつも手の数は3段か6段だ。9段のも、オレ見たことある。1段と半分のもあるんだぜ」
わたしが最も素晴らしい響きとして憶えていた言葉は『カテナリー曲線』で、それが何のことなのかは解らなくても、その言葉を唱えるだけで、わたしの身体は美しい軌跡をもって林野を跳躍できたのでした。
わたしにとって鉄塔の理想とは、無帽で頭頂の尖った2回線鉄塔なのであり、女性型鉄塔ならば、碍子連が長くてジャンパー線が大きく、男性型鉄塔ならば、V吊ではなくてI吊の碍子連を持っていなければならないのでした。
「武蔵野線のナンバーは?」「ダブルの6」
(東電)61号結界で発見された境界石。何かびっくりしたことがあれば、「ひがしでん!」と叫んで戯れる。
女性型鉄塔を眺める際の最も特徴ある角度の1つ 前後に張り出した碍子連の前半分(或いは後半分)が、柱材の内部と重なって紛れてしまう角度。 鉄塔が静かに笑っているように見える
女性型鉄塔を見る際によい角度の1つ 前方に張り出た碍子連と腕金の底辺とが同一線上に連なって見える角度
上半分が青、下半分が緑で、中央部分には鉄塔を象った細長い二等辺三角形が上下いっぱいに銀で染め抜かれた、横長の3色の旗(12号)
書名不明
果平(かひら)晃一郎
D型鉄塔、撚架型鉄塔
? 碍子連を1つも持たず、腕金の先端部分に床下からの電線を直接繋いでいました。碍子連がないということは、その鉄塔は男性型鉄塔でも女性型鉄塔でもないのでした。
電流と反電流が対消滅する際に放出される有害な電磁波を吸収する」(地球)鉄塔、電線に塗られている |