[小説『鉄塔武蔵野線』]


 日本ファンタジーノベル大賞受賞作

『鉄塔 武蔵野線』
 銀林みのる著 (新潮社刊)

 を紹介します。


各界に衝撃を与えた小説『鉄塔武蔵野線』への賛辞を一部紹介!
この作品は間違いなく空前絶後だろう。一作にして『鉄塔文学』というジャンルを創ってしまった。
今回、この作品以上にファンタジーを感じさせたものは、他になかった。
荒俣 宏(第六回日本ファンタジーノベル大賞選考委員)

どんな壮大なスケールの宇宙創世譚にも劣らない豊かな物語が子供の王国のなかにあることを
久々に思い出させてくれた。
矢川澄子(第六回日本ファンタジーノベル大賞選考委員)

「これまで見ていながら実は見ていなかった風景を、見えるようにしてしまった」という点で、
まさに人間の心理的盲点めがけて投じられた一個の文学的爆弾であるのかも知れぬと気づいたのである。
井上ひさし(第六回日本ファンタジーノベル大賞選考委員)

この作品ほどファンタジーの本質を生きたものはなかったのではないか。
私は『鉄塔武蔵野線』を読みながら、頭の中がずっとクラクラしてたのだ。ほんと。
高橋源一郎(第六回日本ファンタジーノベル大賞選考委員)

鉄塔群は自然の風景の中の異物として、いつも白眼視される存在だった。
しかし一度見方を変えると、屹立する巨人にも見え、このごろはやる大観音像よりよほど
美しく思えてくる。どうやらこれは、文学の突然変異である。
安野光雅(第六回日本ファンタジーノベル大賞選考委員)

少年が鉄塔をどこまでも追いかけていくファンタジーな作品だ。
なんだか鉄塔ブームがやってくるような気がする。
沢野ひとし(「小説新潮」)

送電線を支える「鉄塔」は美しい...。鉄塔に魅せられてきた「少年の心」が一つの異色文学に結実した。
景観上これまで邪魔者扱いされてきた鉄塔だが、実は人間の郷愁を誘う存在でもある、
そんな思いが込められているようだ。
読売新聞

自らの少年時代をほのぼの思い出される向きも多いかもしれない。
武蔵野線をたどった見晴少年が行き着いたのは変電所だったが、そのまたはるか、
鉄塔のかなたに思いをはせたい。
読売新聞「編集手帳」

めくるめくような少年の日の体験が展開する。既存の文学観に挑戦する快作の登場である。
日刊ゲンダイ

二人のいちずな行動は読者を引き込み、遠く懐かしい日々に連れ出してくれる。
やがて、電車やバスの車窓から鉄塔を観察している自分に気付くはずである。
埼玉新聞ほか


[銀林みのる] 作者紹介 銀林みのる
 1960年、東京に生まれる。

 東京学芸大学国語科中退。

 1994年、 「鉄塔 武蔵野線」で、第6回日本ファンタジーノベル大賞受賞。

新潮社より単行本化、著者自ら撮影した武蔵野線全鉄塔写真付、
新しいスタイルの小説に話題を呼ぶ。
本年5月下旬、劇場公開に先立ち文庫化も決定。

秋には軽井沢を舞台とした小説第二作『国境平』を発表予定。



銀林みのる氏インタビュー    
日本ファンタジーノベル大賞
 三井不動産販売株式会社「創立20周年記念事業」の
一環として、読売新聞社・三井不動産販売の共同主催、
新潮社の後援で1988年に創立された、新しいジャン
ルの文学賞。

 『科学の進歩が著しい今日こそ、心豊かな夢やロマン
を掘り起こし、21世紀に向けて感性豊かな暮らしを想
像する』という目的のもと、今年で第9回を迎える。

 『鉄塔 武蔵野線』は本受賞作では初の劇場映画化。

 過去の受賞者に、
第1回受賞作「後宮小説」の酒見賢一氏
 (日本テレビ系にてアニメ化、0.A時タイトルは
 「雲のように風のように」)
第2回優秀賞「楽園」の鈴木光司氏
(日本テレビ系にてアニメ化、0.A時タイトルは
「満ちてくるときのむこうに」鈴木氏はこれをきっかけ
 に「リング」「らせん」等ヒット作を発表。)
第3回大賞受賞作「バルタザールの遍歴」の佐藤亜紀氏
 など。

現在の選考委員は
 荒俣宏氏(作家)、安野光雅氏(画家・絵本作家)、
 井上ひさし氏(作家)、椎名誠氏(作家)、
 矢川澄子氏(作家・詩人)の5名。


   


『鉄塔調査隊』


『鉄塔基礎知識』

映画
『鉄塔武蔵野線』